都内のゴキブリ駆除業者ゴキプロです。
今回は難敵、チャバネゴキブリについてです。
こいつは本当にタチが悪く「1匹見つけたら100匹居ると思え」は、チャバネゴキブリのためにあるような言葉です。
ゴキブリの種類は大きく分けて
- クロゴキブリ
- チャバネゴキブリ
の2種類です。
クロゴキブリの中にも、ワモンゴキブリ・ヤマトゴキブリ等ありますが、生態系はクロゴキブリと似たようなものです。
なので、自分達は駆除現場ではまずクロゴキブリorチャバネゴキブリここを見極めることを大切にしています。
チャバネゴキブリは本当にヤバいやつです。中にはチャバネの駆除は別料金にしている業者も居るほどです。
チャバネゴキブリという言葉自体は割とメジャーですが、クロゴキブリとチャバネゴキブリを混同しているお客様は本当に多く、少し茶色っぽいだけで「チャバネゴキブリが出ました」と、よく言われます。
逆に、チャバネゴキブリをゴキブリではなく、例えばコオロギの一種かなにかと勘違いされる方も多く見てきました。
クロゴキブリと比べると小さく、見た目のインパクトや嫌悪感はクロより薄いですが、1匹見つけたら大変なことになっているのはチャバネゴキブリです。
正しい知識を付けて、万が一の時には迅速に対応したいですね。
このページでは
- チャバネゴキブリのヤバさ・危険性
- クロゴキブリとの見分け方
- 一般住宅で繁殖してしまった事例
等について書いています。
※この記事にはゴキブリの画像を含んでいますが、クリックorタップしないと見られないよう、タブで隠しています。
チャバネゴキブリのヤバさ・危険性
チャバネゴキブリの何がヤバいかというと、その繁殖力の早さです。
チャバネゴキブリは飲食店での繁殖がメインで、一般住宅で繁殖することはそう多くありませんが、クロゴキブリと違って「イレギュラーで1匹入られた」ということはほとんどなく、チャバネを見かけたらほぼほぼ繁殖が進行しています。
以下[画像]タブをタップorクリックでG画像が出てきますので、見たくない人は気をつけてスクロールしてください。
1匹のチャバネゴキブリを見つけたら大変なことになっていることが多いので、チャバネゴキブリとクロゴキブリの違いをハッキリと理解しておきたいですね。
チャバネゴキブリとクロゴキブリ比較
クロゴキブリとチャバネゴキブリの違いをそれぞれ見ていきましょう。
●大きさ
クロゴキブリの成虫が3~4cmなのに対し、チャバネゴキブリは成虫になっても1.5cm程度です。
黒々とした一般的なゴキブリ(クロゴキブリ)に比べると小さく、色も薄いのでインパクトは弱いのですが...
小さいということは逆に言うと、卵から孵って成虫になるまでの時間が短い=すぐに産卵できる成虫になってしまうということなのです。
クロゴキブリが9ヶ月前後で成虫になるのに対し、チャバネゴキブリは3ヶ月程度で成虫になってしまいます。
春に孵った幼虫が、その年の夏にはもう卵を産んでしまうということですね...
●見た目・色・形
名称からして、ゴキブリの上に「黒」「茶」と付くので、その色が最大の特徴かも知れませんが...
チャバネゴキブリは「茶羽」と謳っているように、全体的に茶色いですが、実は薄い茶味を帯びた半透明の羽根をしています。
次項の見分け方で詳しく書いています。
●卵
ゴキブリの卵は意外と大きく、0.6~1.0cmくらいの大きさがあって、その卵鞘と呼ばれる殻の中に、いくつもの卵が入っています。
クロゴキブリの1つの卵鞘に15~30個の卵が入っているのに対し、チャバネゴキブリの卵鞘には30~40個の卵が入っています。
大きさ自体は、クロゴキブリの7掛けといったチャバネゴキブリの卵ですが、1つの卵から、より多くの幼虫が産まれるということですね。
ゴキブリの卵の殻は、親の羽根の成分でできていますので、親の羽根の色そのままですね。
●産卵~孵化の生態
産卵をするとき、クロゴキブリはお腹の中で卵が形成されると産み落とし、産み落とされた卵が成熟すると勝手に孵化します。
対してチャバネゴキブリは、孵化する直前まで親のお腹の中で守られています。
よく「ゴキブリを殺虫スプレーで駆除すると最後の力を振り絞って卵を産んだ」と、一般論的に聞きますよね。
あれ、ほとんどチャバネのことだと思います。
自分達はこれまで数えきれないほどのゴキブリを駆除してきましたが、駆除して息絶える寸前のゴキブリが卵を産むところを見たのはほぼチャバネです。
チャバネゴキブリが最後の力を振り絞って卵を産むところは本当に数えきれないくらい見てきましたが、クロゴキブリのそういうところはあまり記憶にありません。
しぶとさは半端ないですね。正直卵を産むところは自分が見ても気持ち悪いですけど(笑)
●飛ぶ飛ばない
クロゴキブリは飛びますよね。対してチャバネゴキブリは飛べません。
歩くのもクロゴキブリはカサカサカサカサカサカサカサカサと素早いのに対して、チャバネゴキブリは遅いです。
トロトロしてて、駆除はしやすいですけど。。
しかしチャバネゴキブリは飛ばないは本当か?光に反応しないは本当なのか??で書いているように、野生でたくましく生きているチャバネが居るのも、飛ぶチャバネが居るのも確かなので、例外はもちろんあります。
自分の親方はゴキブリは元々飛ばないが、何かの危機に遭遇したときに必死に逃げていると気づいたら羽ばたいていて「あれ?飛べるじゃん...」となってその日から飛べるようになる。といつも言っていますが、真相は???です(笑)
●野生・室内
クロゴキブリは野生でもウヨウヨ居ますが、チャバネゴキブリは基本室内専用です。
怠け者のゴキブリが室内のみに居住を定め、退化したのがチャバネゴキブリという話もありますね。
飛べないのも動きがトロいのも納得です。。
●クロとチャバネの比較まとめ
クロゴキブリとチャバネゴキブリの違いをザックリ書いてみましたが、繁殖の早さとヤバさは伝わったかと思います。
また、クロゴキブリと違って野生のチャバネがレアなことから、部屋内で見かけてしまうと繁殖が始まってしまっている可能性が激高なこともおわかりいただけたかと思います。
続いて大事なチャバネゴキブリの見分け方についてです。
チャバネゴキブリの見分け方
それではチャバネゴキブリの見分け方についてです。
成虫・幼虫・成長途中でそれぞれ書いています。
●成虫の見分け方
成長のクロとチャバネの最大の違いは大きさです。ゴキブリが嫌いすぎて、遭遇したときに冷静さを失い、必要以上に大きく見てしまう方も多いですが、冷静な判断で2センチ以上あれば、多少茶味がかっていてもそれはクロゴキブリです。
もうひとつチャバネには大きな特徴があって、後頭部というか、人間でいうとうなじの少し下の方に、オレンジ~茶色っぽい柄が付いています。
成長途中の1.5cm程度のクロゴキブリと、大きさは近くても、これが決定的になることも多いくらいです。
それから羽根の色です。多少茶味がかっていても、クロゴキブリの羽根は黒く、チャバネの羽根は半透明です。
更に形がチャバネのほうが若干シュッとしています。例えるなら、チャバネはヒマワリの種のようなフォルムで、クロは豆のようなフォルムといった感じです。
それでは実際の画像です。
●幼虫の見分け方
幼虫とはここでは「5mm以下のアリくらいのやつ」と定義しますが、実はチャバネもクロも、産まれたばかりの頃はどちらも真っ黒です。
しかし、背中を確認すると、パッと見でもすぐにわかります。
チャバネゴキブリには、成虫の特徴でも書いた、首の後ろあたりのオレンジの斑点が、すでにあります。
逆にクロゴキブリの幼虫は、オレンジの斑点がない代わり?に、腰あたりの箇所に白い線が入っています。
これだけでもかなり見分けられますが、更に形も
クロ→アリのような形
チャバネ→楕円形
という特徴があります。
気持ち悪くないように絵で書いてみると
↑こんな感じです。
↓実際の画像はこちら。
チャバネゴキブリの赤ちゃんを見つけてしまうと100パーと言っていいくらいの確率で繁殖が始まってしまっていますので、危機感を持って早急に対策したいところですね!
●大人と子供の間の見分け方
上に書いた成虫になる前のクロゴキブリは、もちろん1~1.5cm程の大きさの時期を通過します。
ここで見間違えやすい特徴がありまして、クロゴキブリは
幼虫:真っ黒
↓
子供:赤茶色
↓
成長:真っ黒
という成長過程をたどります。
この赤茶色の時期というのが、ちょうどチャバネの成虫と同じくらいの大きさなので「小さい」「茶色い」といったワードに当てはまり、チャバネゴキブリに住み着かれてしまった、、
と勘違いされる方が非常に多いのですが、赤っぽい茶色なら、それはクロゴキブリです。チャバネの茶色は薄目の焦げ茶色といった感じの茶色です。
それから形ですが、チャバネはわりと早目の段階で成虫と同じフォルムになりますが、クロゴキブリは子供の頃は丸っこいです。
↑こんな感じですね。
「小さい」「茶色い」だけで判断せずに、しっかりと見極めていきたいところですね!
チャバネゴキブリの見分け方やヤバさ・まとめ
以上。チャバネゴキブリのヤバさや危険性、クロゴキブリとの見分け方等について書いてみました。
ゴキブリホイホイのような捕獲罠に、複数匹の小さなゴキブリが捕まっている、、
なんてことになっていたら、チャバネの可能性が高いです。
しっかりと見極めて、対策したいところですね!